必読の一冊

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
と、月並みなごあいさつで始まりました2015年ですが、いきなりbookカテです。
どうしても推薦したい一冊があるのです。



今、話題の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』東野圭吾著。
ワタクシ、東野ファンとして何度も何度も号泣させられ、唖然とさせられ、感動に打ち震えさせられてまいりました、
近著では『マスカレードホテル』と『マスカレードイブ』を一気読みして「はぁ〜、今回も超面白かった」と大満足でした。
が、今回は読み始めた時の「何これ?着地点どこ?」っていう気持ちと、読後の「す・す・すごすぎる…」というギャップがハンパないんです。


ネタバレしてしまうので詳しいことは書きませんが、最初のストーリーはごくごくシンプル。
盗みを働いた若者3人組が廃屋に逃げ込んだところから始まります。
どうやらそこは元雑貨店だったらしい。
しかも店主は悩み相談の手紙を受け付けていたらしい。
そして更に、その空間は過去と現在がつながっているらしい。
こう書くと、突拍子もないことのように感じるかもしれませんが、確かに最初は私もそうでした。
でも、ここが大事なんです、ここが原点なんです。
この3人組がとった行動から始まる壮大で不思議なストーリー。


そこから、(一見)まったく関係ないエピソードを持ったストーリーがいくつか展開していきます。
そして、その登場人物たちが少しずつ少しずつつながりを持っていることがわかってきます。
東野ワールド特有の、現実ではありえない出来事も織り交ぜながらですが、説得力があるんです、引き込まれるんです。


ラストに近づくにつれ、「え、え、え、え、そうなの?」となり、本当のラストでは「これって、どうやったらこういう話を考えだせるの?どうして?ねえどうして?」ってなりました。
『約束』とか『白夜行』など、読後に放心状態になった東野作品は多々ありますが、今回はまた違った感動というか、唖然…でした。
しばらくたってから、更にじわじわきます、本当に。
とにかく読んでみて欲しい。
文庫で680円(税別)、これはお買い得です。
なんでもない日常を切り取っただけみたいなのに、こんなにも感動できるなんて。
昨日の『2014年三大ニュース』に入れれば良かったかも、と思うほど。
読書好きのあなたなら、ぜひ!