『ストロベリーナイト インビジブルレイン』

インビジブルレイン、いったいどういう意味なのでしょうか。*1
直訳すれば『目に見えない雨』ですが、この映画とにかく雨がずーーーーっと降り続いてます。
主人公が傘をさしてない場面は、ラストしか思い出せないくらい。
あんなに降らせなくても良かったんじゃないかなあ。
あの雨にも意味を持たせてあるんだろうし、余計なお世話ってわかってますけどね。



にしても、大好きな大沢たかおサマと西島秀俊サマが共演とは!
二人が対決するシーンは(すごくシリアスな場面なのに)一人でニヤニヤ笑いが止まりませんでした。
だって、甲乙つけがたくカッコイイ!
どちらも長身で、細マッチョ*2で、オトナの男で。
レディスデイ1000円では申し訳ないくらいでした。
うん、もうお腹いっぱい!


さて、ちょっとだけストーリーに触れるのでたたみます。





実は私、ドラマのほうはまったく観てないんですよ。
西島さんが出てるのは知ってたけど、女性が主人公のドラマってあんまり興味がわかないんで。
しかし今回の映画は、何と言っても刺青入れた大沢たかおサマが観たくてね!
その点、200%満足の大沢ヤクザさんでした。
暗くて冷たくて強くて、でも心の奥底には人間味という温かさがほんのり残ってる。
この難しい役どころ、大沢さんが超ハマリ役。
もうもうもうもう、かっこよすぎて私、腰が抜けそうでした。



そしてその対極とも言える、西島さん演じる菊田刑事。
いやー、彼は今回切なかったですねえ。
姫川を徹底的にサポートする健気なまでに献身的な菊田なのに…。
ああ、それなのに姫川ったら…。
そんな姫川を、最後の最後まで笑顔で見守った菊田には大拍手を送りたいと思います。
誠実で冷静で優しい役どころ、西島さんが魅力的に演じてくれました。
姫川班がバラバラになってしまうラスト、本当に寂しかったです。



あと、私が好きな小出恵介くんも清潔感あって良かったし、あの金子ノブアキくんがクズ男役で(笑)熱演してました。
その他、三浦友和さん、渡辺いっけいさん、高嶋政宏さん、遠藤憲一さんたちのベテラン組も渋くてかっこ良かったー。
とにかく姫川以外、男ばっかりという、なんと私好みの設定。



ストーリーは、大沢さん演じる牧田の所属する暴力団の内部抗争に端を発したかと思われる連続殺人事件。
でもそれは、9年前に姉を殺害され、父に自殺された青年の復讐劇と微妙につながっている。
そして9年前のその事件は、警察によって隠ぺいされていたという事実。
隠ぺいを暴こうとする姫川と対立する上層部、そして連続殺人のカギを握ると思われる牧田と姫川の情事。
色々とてんこ盛りで、息つく暇もないテンポ良い展開です。
ほんと、2時間があっという間でした。
特にラスト近く、牧田が倒れたシーンは圧巻。*3
あの結末は、私はなんとなく予感はしてました。
牧田が自首するとか逮捕される、という展開はないなあ、と。
にしても、牧田と姫川のラブシーンでの刺青背中はセクシーだった!




というわけで、ストーリーも良くできてましたし、男性陣が個性的に色々と取り揃えられていて、満足至極です。
私としては、大沢さんVS西島さんをぜひ観ていただきたい。
ああ、やっぱり陰のある男に惹かれるわー。*4
ぞくぞくするぅ!
さて、お次は来月公開の『プラチナ データ』かなあ。
原作も読んだし、トヨエツ観たいし。

*1:『ポリス』の『インビジブルサン』から着想を得た、と公式ではありますが。

*2:大沢さんは、ヤクザの幹部らしくちょっぴり肉厚な感じでした。あんまり細いとチンピラっぽいのかなー、と。適度に貫禄とか凄みがありました。さすが。

*3:最後の最後の笑顔。切なすぎる…。

*4:今回の牧田みたいに、二面性があったりしたら更に魅力的。笑顔の裏に…っていうデンジャラス感がね。