『踊る大捜査線』 正義は胸に秘めておくくらいがちょうどいい

前作のあまりの駄作っぷりに今回は躊躇してたんですが、評判がそこそこのようなので観に行ってきました。

ネタバレありなので、たたみます。





冒頭はお約束のネタ作りの小芝居(笑)で、今回も「あはー!」と笑わせてくれます。
その後のオープニングの過去シーンもありの人物紹介には、やっぱりグッときちゃいます。
「これで最後なんだなあ」って。



本編は、これまたお約束通りにいくつかの事件、事象が重なり合って、うまくバランスを取りながら進んで行きます。
ストーリーは、


1.誘拐事件と殺人事件が点と線で結ばれるまでの捜査

2.それに関わる人々(主にお偉いかたがた)の生き様

3.すみれさんの人生


以上三つに、ドタバタありお笑いあり、で展開します。



ストーリーについて細かく語ることはしませんが、登場人物について少し。



前作から引き続きの登場は鳥飼管理官、演ずるは小栗旬
いやー、私こういう男性に弱いんですー。
頭脳明晰で沈着冷静。
が、実は熱いハートの持ち主で、今回も警察内部の膿を出すために手段を選ばず大活躍します。
「え?こんなことしていいの?この人、これからどうするの?」って心配になっちゃうくらいのはっちゃけっぷり。
あの無表情な鳥飼管理官に手錠かけられたいです(笑)



次にときめいたのは、小泉孝太郎演ずる小池課長。
刑事部交渉課の彼、地味なキャラだけど今回は目立ってますよ。
「え?そんなぁあああああああ!」と思ってしまうストーリー展開です。
いわゆる『イケメン』ではないけれど、頭良さそうな育ちが良さそうな雰囲気がとても魅力的。



印象的だったのが、警察庁の『臭いものに蓋する係』的な役の大杉漣
フィクサーとしての頭の良さと冷酷さを演じさせたら、この人にかなう役者はいないんじゃないかと思ったくらい。
ほんと、カッコイイです。
ラストのどんでん返しもこの人の手腕で、小気味良かったー。



室井さん、あいかわらずの額の縦皺(笑)
あいかわらずの東北弁で笑いを取ろうとする(笑)



新城管理官(今はもっと出世して警視監)と沖田管理官(この人も出世して警視長)も懐かしい人たちです。
雪乃さんは、しっかり真下くんと結婚して二人の子供たちのママですが、美人でステキ。



警視庁の*1小林すすむさんの姿には感動しました。
さすがに顔色が悪いけれど、最後まですみれさんの上司としてきちんと演じるプロ魂には頭が下がります。



あとは、やっぱりすみれさんと青島くんの…。
すみれさんが退職するってのは、以前から情報が入ってましたが、それがこういう形になるとは。
でもまあハッピーエンドなんじゃないでしょうか。
そりゃ、あれだけのツンデレを見せつけられたら「もうお前ら結婚しろ」って言いたくなりますよね。



その他も色々と盛りだくさんで「お腹いっぱいですー」ってなる一作でした。
前作よりまとまっていたし、つっこみどころは減ったし、何と言っても「これで最後」という感慨もあって、最後まで楽しめました。*2



とにかく、小栗旬はやっぱりカッコイイ。
あ!もちろん織田裕二は別格ですよ!
別に大ファンじゃないけど、客観的に見て『とてもカッコイイ俳優』だと思います。
やっぱり彼がいなきゃ成り立たない作品ですもの。
男性としてすべての魅力を持った青島刑事が、私は大好きです。
この二人のイケメンを観るだけでも価値ありますよ。
ラスト近くに青島が鳥飼に向かって言うセリフ「「正義は胸に秘めておくくらいがちょうどいい」。
この時の青島の顔と、それを聞いたあとの鳥飼の顔がいいんだなあ。



エンドロールでは『LOVE SOMEBODY』が流れると、鼻の奥がツーンとしそうでした。
和久さんのシーンとか特に。
いやほんと、ドラマと映画で15年間て偉業ですよね。
心から、お疲れさまでした!

*1:編集ミスで、なぜか「警視庁」と入ってしまいました。訂正します。また、新庄管理官も新城の間違い。お詫びして訂正いたします。11/2

*2:ラスト、犯人逮捕までのバスのシーンは、ちょっといただけないかな…。