ホロ酔いが覚めた夜


週末に、急なお誘いでイタリアンを堪能してきました。
以前から行きたいと思ってたお店なんですが、、行ってみたら期待以上に雰囲気も味も良くて大満足でした。
次回はもっと大勢のメンバーで行こうと決めたので、その時にはグルメカテでエントリ上げますからお楽しみに。



というわけで、帰りはホロ酔いで解散、我が家と方向が一緒の友人と二人で3駅の距離を歩いて帰ろうということになりまして。
暑くもなく寒くもなく、本当に気持ちのいい晩でした。
歩くと言っても国道17号という、片道四車線の広い道路の歩道を歩くだけなので、道に迷うこともなく楽しくオシャベリしながらテクテク歩いておりました。



三分の一くらい歩いたところで時刻は22時半。
その時、数メートル先の車道で「ドン!」って音がして、何かが倒れる気配がしました。
見ると、道路脇に停車していたタクシーの運転席側のドアが開いていて、その側で自転車が倒れた直後のもよう。
たぶん後ろから自転車が来ることに気づかずに運転手さんがドアを開けてしまい、運悪く直撃を受けたんではないかと思います。



慌てて車から降りる運転手さん、そしてピクリとも動かない自転車の人。
私たちの他に通行人はなく、その自転車のすぐ後ろを走っていたらしい若い男性二人がその場に留まりました。
自転車の人がすぐに起き上るとか動く気配があれば、そのまま私たちは立ち去るところだったのですが、じっと動かないので「どうしようか?」という雰囲気になりました。



と、一緒にいた友人が「救急車、呼んだほうがいいですね。呼びます。」と、きっぱり言ってケータイで連絡を始めました。
まずはわかる限りの状況、周りを見渡して住所を確認し、正確な住所を教え、目安になる建物も伝えていました。
普段はおっとりして、愉快で優しいお母さん、といった印象の友人がテキパキと救急車を呼ぶ姿に、私は驚きと感動でいっぱいでした。



救急車を待つ間に、幸いにも自転車の人は起き上って自分の家族に連絡を取って、近くに住んでいるらしくすぐにご主人らしい人が駆けつけてきました。
倒れたのは中年の女性だったのですが、額からかなり出血していて、どうやらしばらく脳震盪を起こしていたようです。
ご主人が来てからは、上半身を起こしていましたがフラフラした感じでつらそうでした。
その間、運転手さんは会社に連絡したり、怪我人に付き添ったり、初老の実直そうな人だったのに気の毒な感じでした。
若い男性が車道であとから来る車の誘導をしてくれ、「もしかして息子さんかな」と思いつつ、私は「はぁあ、大変だあ」と思ってハラハラするばかり。
家族が救急の時は頑張れるけど、こういう時に私は使えないなあと自覚してしまいましたよ。



やがて救急隊員が到着し、友人が「私が通報した者ですが、これで帰っていいでしょうか?」と尋ねると「事故の瞬間は見ていますか?」と聞かれ「いいえ、直後に見ただけです」と言うと「それなら、お名前だけ伺いますので、お帰りになって結構です」とのことでした。



その間に、男の子たちは「失礼します」と小声で言って帰って行ったので「えええええ?あの人の関係者じゃなくて他人だったのぉおお?」と思ったのは、友人も同じだったそうですが。
とにかくあとは救急隊員と当事者に任せて、私たちはあと少しだけ歩いて帰宅しました。



時間にしたらたった10分か15分くらいのことですが、友人の大活躍には感動したし、あの若い男性も他人のためにあんな夜中に手伝ってくれて、事故にあった方々はお気の毒だけど「みんないい人たちだな、みんなすごいな」って思えた夜でした。
あとは、夜間に自転車に乗る時はいつも以上に気をつけなきゃいけないという教訓。
特に、車道は走らないほうがいいと思います。*1
無灯火だったかどうかわからないけど、今回のように停車中の車のドアが急に開くこともありえるし、夜間は自転車や歩行者は見えにくいのは事実ですから。
とにかく、あの女性の怪我が軽傷であることを祈りつつ。

*1:道路交通法では違法なのかしら?