やっぱりJ・デップは偉大だった『ローン・レンジャー』

立て続けに映画3本観ました。
今後も観たいものがたくさんあって、『謝罪の神様』と『そして父になる』ははずせないかなあ、と。



さて『ガッチャマン』『ローン・レンジャー』『タイムスクープハンター』の順で観たのですが、良かった順にちょこっと感想を。
以下、たたみます。






ローン・レンジャー』は、大好きなJ・デップが出てるとはいえあまりにお遊び要素が強いので、観なくてもいいかなと思っていたところ、親友Kちゃんが「すごく面白かったよー」と言って勧めてくれたんです。

観てみたらその通り、あんなヘンテコメイクなのにジョニデかっこいいし、ストーリーもとっても良かった。



いわゆる勧善懲悪の西部劇ですが、テンガロンハットに黒いマスクというヒーロー(ジョン・リード)と、ジョンと一緒に戦う不思議な悪霊ハンター(?)トントがメインキャラ。
ジョン・リード役のアーミー・ハマーって、こんなにイケメンだったっけ?って思いました。
インテリっぽくて純情、それでいて精悍でセクシー。
とは言っても、アクションシーンが多くて、ほとんど埃まみれ泥だらけ(笑)
でもやっぱりラストは超カッコよく去って行った!


デップ演じるトント、これはもうネタといっていいキャラですが、実は複雑な過去を背負っていることが中盤に判明します。
ふざけた演技の中で、ふと見せる物悲しい表情は何とも魅力的。
一度は死んだはずのジョンをトントが生き返らせたり、これで瀕死の重傷負わないわけないわ、と思うようなシーンでも元気でピンピンしてたり、失踪中の列車の中を馬に乗って駆け抜けたり、ありえないシーンの連続もお構いなしのノリノリ映画です。


そして敵のボスであるキャベンディッシュ役のウィリアム・フィクナー、これがまた超かっこいい!
外見はすっごい汚いんです、ええ、半端なく汚い。
しかも心底腐った性根の悪人で、残酷なサディストで、最低の男なんだけどこれがいいんだなあ。


他にもJ・デップ映画の常連、ヘレナ・ボナム・カーターもぶっ飛んだ役をエキセントリックに演じてくれます。
このオバちゃん、好きやわー。
象牙でできた義足がショットガンになってて、ヒールがパカッと開いてダダダダダッ!って撃つの、ほんとバカバカしくて楽しい。


そして何より、あの心躍るテーマソングですよ。
『ウィリアムテル序曲』が高らかに流れる中、馬に乗って失踪するジョンに「行けぇえええええええええ!」って叫びたくなること間違いなし。
とにかく、笑ったり怯えたり感動したり、あっという間の2時間ちょっとです。
本国での評価は良くなかったようですが、十分に楽しめる映画だと思いますよ。








『タイムスクープハンター』サブタイトルが『安土城最後の一日』は、要潤が主役なので観に行きました。
かっこいいですよねー、要潤
『空飛ぶ〜』で見せたぶっ飛びキャラもいいけど、普通のイケメン役もばっちりです。


新宿ピカデリーの入り口にはこんな等身大のフィギュアもあったんですよ。



もともとNHKの番組で、どちらかというと教養番組に近い感じかなあ、と思っていたのですが、近未来的な発想で歴史を紐解くという上手い作りの番組です。
なかなか人気があって5年間も続いていて、今回の映画化となったそうです。


要潤演じるタイムスクープハンターとは、過去の歴史を庶民の視点から詳しく調査するために過去へワープし、取材してくるという職業。
現実ではありえないけど、これがけっこう臨場感あふれた冒険物語になってるんです。


どう見ても怪しい外見なのに過去の人々と仲良くなっっちゃったり、事件に巻き込まれたせいで史実が変わってしまいそうになったり、スリル満点の調査っぷりにドキドキワクワクです。
今回は、信長が本能寺の変で失脚したあと、安土城が炎上するまでを描いています。
その中心をなるのが一個の地味な茶碗。
と言っても、大変に価値のある茶碗で、これを巡って盗んだり盗まれたりの事件が次々に起こります。


主人公沢嶋の相棒には夏帆演じる細野ヒカリ。
なかなかに強気の敏腕新人です。
そのヒカリの先輩が杏、さらにその上司がカンニング竹山、かなり重要な役どころの茶碗の承継者がダチョウ倶楽部上島竜兵
上島竜兵は、思ったより演技できてたし、竹山はもとから芸達者なので違和感なく楽しめました。


さすがに悪役の嶋田久作は迫力あったし、それと戦う側のリーダーである時任三郎が強くて優しいヒーロー。
この二人が引っ張ってくれた部分も大いにあると思います。
がとにかく、要潤が正統派にカッコイイ。
ただし、特派員が撮影しながらレポートしている設定なので、ハンディカムでの映像がほとんど。
それゆえに、映像酔いしてしまったのが残念です。








そしてラストは『ガッチャマン』ですが、これはもう綾野剛くんを観に行っただけなので。
出演者、アクションも頑張ってたと思うし、お疲れ様って感じなんだけど。
いかんせんストーリー的につまらないし、演出もベタで観てるこっちが恥ずかしい。
仮面ライダーみたいな純粋な戦隊ものにするには、ターゲットが子供じゃないという点で難しかったのかと思いますが、安っぽい恋愛をからめないほうがマシだったかなあ。


とにかく、綾野くんは出演作品を選んだほうが良いです。
もったいないですよ、あの軽妙ですっとぼけたキャラを生かさないなんて。
東京ガスのコマーシャルみたいな、もっと軽くて優しい感じの役をお願いしたい。
桃李くんも、こんなのに出るよりもっと文学作品的なものに出たほうが魅力を引き出せるのでは?
と、まあ余計なお世話でしょうけど。




以上、次は何を観ようかなあ。
冒頓な邦画もいいけど、心揺さぶられる洋画も観たいです。