マネーボール (11/18加筆しました)

ブラピが主演、ってことだけで観に行ってきました。
公開されて一週目、しかもレディスデーということでほぼ満席。
なのに。
それなのに。
驚いたことに、若い女性で爆睡してる人がけっこういました。
まあ、ガチガチの野球フリークが主役なわけで、野球のルールもよく知らない若い女の子には退屈な映画だったかもしれません。
というわけで、野球に関する知識は人並み、スポーツ観戦は好き、そんなオバチャンが観た『マネーボール』感想です。
ネタバレありなので、たたみますね。



貧乏球団、というか万年Bクラスのアスレチックスを公式戦20連勝という大記録を打ち立てるまでに導いた、一人のGMの物語。
勝つためにはまずデータから、というデータ至上主義の主人公ビリー・ビーンをブラピが演じます。
プロ野球選手だった彼は、プロの世界で挫折した後にスカウトの仕事に転身し、今はアスレチックスのGM
優秀な選手をどんどん獲得する金持ち球団には勝てない、それでもどうしてもワールドチャンピオンシリーズまで行けるようなチームにしたい。
彼が現役選手時代に果たせなかった夢、それを追い求めるがゆえに、色々なところで衝突を起こす問題児のビリー。


そんな彼とコンビを組むことになる、イェール大学経済学部出身のインテリであるピーター。
ピーターの詳細なデータをもとに、ビリーはチームをどんどん改革して行く。
出塁率の高さだけで格安の選手を獲得し、キャッチャーしかしたことのない選手にファーストを任せたり、素行に問題がある選手や年齢的に厳しい選手などを積極的に採用して行くビリーに球団側は猛烈に反発。
ときには温かく、ときには冷酷に選手を管理して行くピーターは、迫力満点で見ごたえあります。
彼のつらい過去を織り交ぜながらの映像をはさむことによって、その心情が伝わってきて切ないです。
もちろん、ラストは(100%とは言えないけれど)二人の戦略が成功を収め、めでたしめでたし。


ストーリーは野球のマネージメント、実際の試合の流れが中心なので、野球をよく知らない人が観ても面白くはないと思います。
ただ、ビリーが別れた妻と暮らす一人娘(12歳)と二人で過ごすシーン、一人で黙々とジムでトレーニングするシーンなど、『ブラピ』を鑑賞できるチャンスもたくさんあります。
父親としての表情、仕草は本当に愛と優しさにあふれ、それとは逆にトレーニングシーンや車のドライビングシーンでは、荒々しく野性的ともいえるほどの男性フェロモン出まくりです。
いやー、やっぱりブラピは素晴らしい役者です。
ファッションも、トレーナーにチノパン、トレーニングウェア、そしてスーツとタイ、どれもセクシーで魅力あふれる40代。
うーん、何度も言うけど、やっぱりブラピってかっこいい。


50歳になったら俳優は引退してプロデューサーに転向する、とのことだけどもったいない。
まだまだその魅力的な容姿と演技で私をクラクラさせてくださいな!



そして忘れちゃならない、もう片方の立役者ピーターを演じたジョナ・ヒル
初めてお目にかかる俳優さん、しかも本業はコメディアンとか。
彼が演じる、純真で聡明で健全な若者は、ブラピに負けないくらい素敵でした。
見た目は完全な肥満体、ダサいメガネ、それなのに。
遠く離れて暮らす娘役の少女も清楚でいてしっかり者で可愛かったし、チームの監督役の太鼓腹のおっちゃん(笑)も良かった。
プロスポーツの世界の厳しさと、普通に幸せに暮らす家庭の様子を織り交ぜながらの、サクセスストーリー。
野球好きなかたはぜひオススメ。



そして次なる観賞予定作品は『ステキな金縛り』です。
腹かかえて笑いたいと思っております。