モテキ

最近の日本映画は元気があってよろしい。
前回シネマカテゴリでエントリした『アンダルシア』も良かったし、先日TVでも放送された『男女逆転大奥』(以前のブログ内)も楽しかった。
今回の『モテキ』は、映画館の予告で観た時から「観たいなあ」と思ってた作品です。
ちょっぴりだけ期待はずれな部分もあたけど、概ね満足。
というわけで、いくつか印象的なポイントを。



サブカルネタ満載の内容なので、ある程度そっち方面の知識がないとつらいかも。知ってれば「あ〜、あるよね〜」「わかるわかる〜」って感じで更に楽しい。


・冒頭に展開する、主人公(森山未来演じる幸世)の心の内のつぶやきと叫び、そしてミュージカル仕立てのタイトルバックで「わぁあああああ!」と盛り上がります。


・随所に流れるJ−POPが楽しい。あのPerfumeも出てますよ。


・途中からは優柔不断なセカンド童貞クンの、切ない恋物語


・4人の美女にモテる、とは言えメインは長澤まさみ演じる美由紀なんだけど、ほんっと可愛いくってスタイル抜群でビックリ。


・男性陣では断然、金子ノブアキがかっこよくて「森山くん、ごめん」と思いながら観てました(笑)


・女は男から「NO」と言われた時、絶対にすがっちゃダメと再確認。カッコ悪いとかプライドとか以前に、更に嫌われるという地獄のスパイラル。


・男は女から「NO」と言われた時、幸世みたいに「ありがとう」って去って行くとカッコイイと思いますが、いかがなもんでしょう。


TENGAが袋詰めになって置いてある主人公の部屋(笑)


・エンドロールが凝ってて洒落てるので必見。いつもは「早く終わって〜」って思うけど「終わって欲しくない〜」って思いました。



さて、ここからはネタばれありなのでたたみますー。













気が弱くて優柔不断で、女の子にモテたいのにチャンスも度胸もない、セカンド童貞の31歳男子。
就活の面接でも異常にキョドってるし、初対面の女子には更にキョドっちゃうし、もうこれだけで無理!とか思うけど。
だんだんこの幸世を応援したくなる不思議。
やっぱり純愛ってサイコー!なのかな?


にしても美由紀の親友の(麻生久美子演じる)留未子と泥酔の果てとはいえ、肉体関係を持っちゃうとかはNGだなあ。
さすがに留未子みたいに「あなたが大好きだから、あなたの理想の女になるよう努力する。どうしたらいいか教えて!」なんて女性は重すぎて放り出したくなるけどね。
結局三角関係ってことだけど、片思いって切ないですよね、いやほんと。


美由紀の同棲相手が既婚者とは。
それでもお互いがいいなら構わないと思うけど、ラストは妻帯者より幸世を選んだってこと?
仕事バリバリできて、優しくて気が利いて、しかも超イケメン、更に「妻とは別れたから一緒になろう」って言われてるのに?
このへんは腑に落ちなかった私。
まあ、男目線で描くとそれが理想なんだろうけど。


仲里依沙演じる小悪魔的な(ほんとはバツイチで子持ち)のホステス、幸世の超ド級のS上司役の真木よう子演じる素子、どちらもとっても魅力的です。
一人カラオケで熱唱したり、牛丼をガツガツ食う留未子も可愛かったし。


なんか全体的に「男子、もっと元気出せよ!」って思いました。
リリー・フランキー演じる幸世の勤務先の社長が何人もの女性と関係を持ってて、留未子との情事のあと「俺のセックスって正確だろ」みたいなセリフがあって吹いた(笑)
正確って、どこを基準にして正確とかあるわけ?
ほんと、20代30代の男性もそのくらい自信持って頑張ってよ!




ということで、途中すこーしダレた感もあったけど、前半の楽しいノリノリシーンと後半のシリアスな恋愛関係のストーリー、なかなか楽しかったです。
特に長澤ファンのかたは絶対に見逃しちゃいけませんよー。
まじ天使、ですから!
そして「私と長澤まさみとヘアスタイルが同じなのに、なにこの何百万光年もの距離感!!!」と凹んだ帰り道でしたとさ。